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院長’S コラム Vol.13 あなたのおしり、健康ですか? ~ おしり(肛門)とお通じ(排便)の切れてもきれない関係!? ~

コラム
あなたのおしり、健康ですか? ~ おしり(肛門)とお通じ(排便)の切れてもきれない関係!? ~

みなさんこんにちは。院長の熊野です。
今回はおしり(肛門)についてのお話です。これまでも本コラムでは便秘についてや排便時の出血に関して書いてきましたが、今回はお尻に焦点を当てます。

おしりの症状はなかなか周りに相談することが出来ない方が多いです。
自分で自分のお尻を直接見ることも出来ないため、不安ですよね。

おしりの症状には、排便時の肛門の痛み、出血、腫れている、お尻の穴がかゆい、といったものの他に、痛くて座れないといった症状の方もいます。

一般に「痔(じ)」と言っても、肛門の疾患には以下のように様々です。

● 内痔核(ないじかく)
肛門付近の粘膜の下にある静脈が拡張して粘膜が瘤(こぶ)のように腫れるものです。瘤が排便時に肛門の外側に出てきたり、出血をしやすいのが特徴です。一般的に痔といえば内痔核を指すことが多いです。

● 外痔核(がいじかく)
肛門のすぐ外側に腫れ物ができます。多くは血栓性外痔核と言って、肛門の粘膜下に出血して血栓(血の塊)ができ、痛みを伴う丸く硬いしこりとして触れます。

● 裂孔(れっこう)
「切れ痔」と言われることが多いように、排便などの際に粘膜が切れて出血を起こすものです。内痔核と同時に起きることもあります。繰り返す場合には強い痛みを伴い、徐々に肛門が狭くなることもあります。

●肛門ポリープ
内痔核や裂孔を繰り返している場合など、慢性的に肛門周囲に炎症を起こすことが原因で、ポリープ状に小さなしこりを作ることがあります。痛みや違和感が強いです。

これらの場合、特殊な例を除いて初診時にいきなり手術をすることはありません。肛門に塗る軟膏や鎮痛剤・腫れをとる薬剤などで経過を見ることが多いです。但し、症状が長引いていたり、長い期間症状を繰り返している例では手術をお勧めする場合があります。

一方、「痔瘻(じろう)」といって、肛門周囲がはれて膿が出てくることがあります。肛門の口側と肛門周囲の皮膚との間に「瘻孔(ろうこう)」というトンネルが形成され、痛みを伴う腫れ(膿瘍)が繰り返されるものであり、一般的には手術が推奨されます。

痔瘻を除く多くの肛門疾患では、排便の不具合(ほとんどが便秘)を感じている方が多いです。便が出にくいためにひどく力んだり、なんとか硬い便を押し出しているような方は肛門に強いストレスがかかり、肛門の症状が出やすくなります。

以上のことから肛門の疾患のある方には、肛門の治療と並行して排便のコントロールを良好に保つことを目指して治療も行います。

お尻の症状があっても「まあ痔だろう」と放置せず、一度外来で肛門の診察と排便の状況を確認することをお勧めします。

お尻の症状や便通の不具合が心配な方、一人で悩まずに是非相談してください。
専門医がしっかりと診察いたします。    

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