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院長’S コラム Vol.16 胃カメラはどうして怖いのか ! ?

コラム
胃カメラはどうして怖いのか ! ?

みなさんこんにちは。院長の熊野です。

当院では年間1500名以上の方に胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を受けて頂いております。
健診の胃カメラは以前のものに比べてかなり細く・柔らかくなっており、
検査を受ける方の負担も軽減されています。実際の検査時間は2-3分です。

しかし、中には「どうしても胃カメラが辛そうで怖い」と検査を避けていらっしゃる方もいるかもしれません。その原因を考えてみましょう。

胃カメラに対する恐怖心は、主に三つの要因から生じます。

一つ目は、「嘔吐反射(おうとはんしゃ)」です。カメラが喉の奥(舌の根元)を通過する際に、体が異物を排出しようと反射的に「オエッ」となる反応で、これが検査中の不快感の最大の原因です。内視鏡を挿入する経路が口からの場合、この刺激が強くなりやすいです。
当院の健診の胃カメラは、嘔吐反射の少ない「鼻からの内視鏡(経鼻内視鏡)」で行っております。様々な理由で鼻からカメラが入らない方でも、口から経鼻用の内視鏡を挿入し負担なく行えます。

二つ目は、検査中の「異物感や膨満感」です。胃の内部を隅々まで観察するため、空気を入れて胃を広げる必要があり、この「張る感じ」が苦手な方も多いです。

三つ目は、「精神的な不安や緊張」です。過去の検査時のつらかった経験、あるいは検査結果に対する心配などが、検査への抵抗感を強めてしまいます。

それでは、胃検診は胃カメラとバリウムの検査ではどちらが良いのでしょうか。
 
内視鏡専門医の立場から申し上げると、胃がんの早期発見において、胃カメラはバリウム検査よりも圧倒的に優れています

バリウム検査は胃の形を「影絵」で見るようなもので、凹凸のない平坦な病変や、粘膜の色の変化しかないごく初期のがんは見つけるのが困難です。
一方、胃カメラは胃の内部を直接、高精細な映像で観察できるため、そうした微細な異常も見逃す可能性が低くなります。
さらに胃カメラのメリットは、疑わしい部分があればその場で組織を採取(生検)し、確定診断ができる点です。バリウムで異常が見つかっても、後日胃カメラでの精密検査が必要になります。一度の検査で観察から確定診断までつなげられる確実性と精度の高さが、胃カメラを強くお勧めする理由です。

今後、当院では検査時に鎮静剤を使用して苦痛を軽減できる体制を準備しております。
「胃カメラを受けたいけれど、検査が怖くて受けられなかった方」には朗報になると思います。
当院医師または健診センターまでご相談ください。

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